USBケーブルで音質は変わるのか?

はじめに

製品の宣伝ではありません。
あくまで個人の興味から始まった調査ですので、
機材購入などについては、ご自分で最終的な判断をしてください。

調査方法が正しいかどうかは専門外なのでわからないです。
が、「数値」という客観的なデータで結果は出せたので極端に間違ったことは
やっていないはずです。

サンプリング音源作成したいね

ことの発端はこれ。
サンプリングするのに録音作業が必要なわけで。
以下の点でどうなんだろうというのが気になり始めています。
性格的に完璧主義的な所が若干あるので、一旦気になりだすとモヤモヤしがち。

・極力不要なノイズは乗せたくないなぁ
(可聴レベルのノイズは問題外。でもどこからが不可聴なのか?)

・聞き取れないレベルでもノイズ成分が少ないほうが良いに変わりは無いはず。

・金額的にちょっとした趣味レベルでの範囲でなんとかしたいね。
本業じゃないのでそこそこのコストで済ませたいなぁ。
この手の機材は凝りだしたらキリがないので。

測定ソフト

WaveSpectra

デフォルト設定で、入力デバイスとチャンネルだけ指定。
ASIOを使用。

USBケーブル以外で元々導入済みのこと

UPS

CyberPower Backup CR 900
これはDTM以前にPCや周辺機器を安全に運用したいから、という点で。
ノイズ対策で買ったものではないです。

パワーディストリビューター

audio-technica トリプルノイズフィルタータップ AT-NF518
オーテクのやつで。コスパ的にこれを選択。

アナログケーブル

NEO by OYAIDE Elec d+ RTS class B 1.0m ラインケーブル
コスパを考慮してこれを導入

オーディオIF

Roland UA-101

ノイズ対策用で買ったわけではなく、元々愛用しているという物。
入力系統が多いので昔からこれを使ってます。

上記の時点で、UA-101から発せられるノイズは自分の聴力では認識不可能。
最大で平均-100〜-110db。DAW(Cubase)のミキサーでも確か-90dbぐらいまでしか
認識しないので実はこの時点で問題無いのかもしれない。

オーディオ用USBケーブルについて調べてみた

本題。
以前から気になっているテーマだったので調べてみました。

ピュアオーディオ界隈ではそれ用のUSBケーブルがあったりします。
値段もいわゆるPCパーツコーナーにある千円前後のケーブルと違い
安くても¥5〜6千円、果ては10万超のものまであったりします。

レビューも主観的な内容が多く、個人差があり

1:音が引き締まった気がする・感じがする

2:奥行き感が変わった気がする・感じがする

3:違いがわからん。プラシーボじゃね?

4:デジタルデータ転送を行うのにアナログ的な要素が
デジタルデータには含まれないでしょうJK、HDDとかどうなるのよ、
頻繁にファイルコピー失敗されたらたまったもんじゃないよ」

など様々です。

「1」「2」は改善されて良くなった「感じがする・気がする」、というパターンですが
真相は本人しかわかりません。相当にオーディオシステムや住宅環境に
資金を投入しているレベルの人、かつ人並み以上に聴力が優れている人
であれば分からなくもないですが、「最低でも数百万の規模のオーディオ環境で
あるならば」実際にそうなのかもしれません。
額の基準は会社の人が「1本100万のスピーカー買ったった」ていう、
そっち系にかなり投資をしている人がいるので、その人の話を聞いてる限りでは
それぐらいの額にはなるのではないかな、という想像です。

「3」「4」も多分間違いではないのではないかとも思います。
個人差は誰にでもあるし、全員が「完全に同じ環境」を構築するのは物理的に無理だからです。
だって、同じ場所に皆が住んでるわけじゃないから。そういう意味で無理。

身をもって測定してみよう

ということで、前置きが長くなりましたが実際にどうなのか、ということを
客観的である「数値」で調べてみました。

着眼点は「無音のアナログ音声入力処理時のノイズ成分」

出音は対象外。出音で判別できる環境は持ち合わせていないし、【最終的な音】は「アナログ」で出力されるので
やはり上記の「1」「2」のような主観的な感想になってしまうので意味がありません。

測定ソフトは WaveSpectra。
デバイス設定以外はデフォルトのまま。
測定時間は1分。

アナログ入力元の機器:Roland SC-88pro、音量はMAXにしてUA-101に接続。

元々使っていたUSBケーブル、ポート
多分、サンワサプライか何かの700円ぐらいのやつで
外部電源から電源を供給させているUSBハブに接続。

買ってきたUSBケーブルはこれ。
オヤイデ電気 USBケーブル 2.0m d+USB class S/2.0

ケーブル交換前(ポート:USBハブ)

赤色がMAX値。

ケーブル交換後(ポート:PC本体)

赤色がMAX値。

 

結果

確かに、ノイズ成分が減った。
0〜800Hzあたりまでの変化が見られた。

ただ常にこの状態が維持できるわけではなく、外的要因
・無線
・振動
・温度
・アナログケーブルの状態(劣化具合、接触状態)

で多少の変化はありますが、ケーブル交換前よりはノイズ量は減りました。
要はUSBケーブルを経由してがデジタルデータと電磁ノイズを送っているので
オーディオインタフェース側でそのノイズを拾ってしまう、という理屈です。
※ピュアオーディオ的にはDACなど違う観点があると思いますが、自分は専門外なのであくまで
※趣味DTM環境的な観点から、ということで。

あと、アナログケーブルが「接着剤で固定するのとは違い、常に同じ姿勢を維持している」わけではないのと
挿す側の端子の状態でノイズが瞬間的に増加する(-160db→-120dbぐらい)ので、アナログケーブルも
定石の通り重要ですね。接続した機器がビンテージのSC-88proというのもアレですが。

勝手な結論

音が変わった(気がする・感じがする)の差の要素はこれなのかもしれない、と思った。

自分の用途は鑑賞がメインではなく、趣味レベルのDTM。
入力元が無音の状態で -100db 以下を維持出来ればいいか。